国民民主党大分県参議院選挙区 第1総支部
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国会会議録

平成30年7月9日- - 参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会

○足立信也君  国民民主党の足立信也です。
 昨年の九月に最高裁判決で、私も関わっておりますけれども、おととし二十八年の参議院通常選挙の選挙区選挙は合憲とされました。合憲です。
 現在、当委員会において抜本改革と言えるもの、あるいはとても言えないもの、合わせて五法案が審議されている状況です。
 そして、選挙制度というものは、今まさに西日本の豪雨の問題もありますけれども、選挙制度というものはできるだけ全会派の合意を得て改正されるべきものだと私は思います。各会派が主張し合うのみで、理事会で提案がありましたけど、多数の力で決められようとすらしております。
 そこで、今日は脇前参議院議員をお呼びいたしました。この参議院改革協議会と専門委員会の話が出ておりますが、それ以前に選挙制度協議会、これ三十一回も開かれました。そのうち二十六回の座長を務められたのが脇前参議院議員でございます。今私が申し上げたような、各会派が主張し合うのみで、ひょっとすると多数の力で決められようとしている、このような、しかも合憲と判断された選挙制度についてどう受け止められておられるのか、御意見を伺いたいと思います。

○参考人(脇雅史君)  ただいまお話がございましたが、最近、自民党からある案が提案されまして、それを基にして様々な動きがあるということは、私は新聞やテレビを通じては存じ上げておりますが、折衝の中身でありますとか細かいことは分かりませんので、そのことについてここでは論評は取りあえず控えさせていただきたいと思っています。
 しかし、この一連の一票の較差の是正を図る問題については、本当に長い長い歴史がある話でございまして、私も非常に気に掛かっている点がございます。それが言いたくて今日はここに参上したような次第でございますが。
 何かというと、皆さん方は法律を作っていらっしゃる、国民のための法律を作るというお立場にあるわけですね。どういう法律がいいのかということを一生懸命やっていただいていると思うんですが、どうもこの経緯において、法律、法というものに対する認識が少し違うんじゃないかな、非常に軽く見ているのではないかという印象を受けています。自分たちが出した法律で決めたことを平気で守らない、キャンセルしてしまう、そんなことが許されていいんだろうか。法律を作る場所で自分たちが作った法律を守らない、私はゆゆしきことだと思うんです。しかし、この一連、この何年か見ていましてもそのことが問題になることはありませんでした。
 で、何が問題かというのは、こんなこと言っても、国民の方、皆さん方聞いていらっしゃってもさっぱり分からないかもしれませんので、少し説明をさせていただきたいんですが、そもそもの問題の発端というのは、私は、長い歴史がありますが前の方は置いておいて、今の動きの原点は二十四年にあると思うんですね、二十四年の最高裁判決。これは、二十二年の参議院選挙に対して二年余りたって判決が出たんですが、それまでも抜本的に定数是正の改革をすべしということは累次にわたって最高裁から提案をされておりましたけれども、初めてここで違憲状態という判決が出たんです。
 しかし、判決が出たのがたしか十月だったですかね。で、翌年の二十五年に選挙を控えている。これ、とてもじゃないけど抜本改革なんかできるわけがないというわけで、取りあえずお茶を濁すといいましょうか、四増四減ということをして、そしてそれだけでは済まないので、次の選挙までに、二十八年の選挙までには抜本改革をしますよという、今の附則と似たような附則ですけど、その附則を付けて二十五年の選挙に臨んだわけですね。
 附則に書き込むというのは、これは選挙公約なんかよりはるかに重いですね。法律ですから、御名御璽ですよね。要するに、国民全体に対する約束なんです。それを破るということがあってはならない。
 しかし、三年前の、その二十八年選挙を迎えるに当たって、その二十四年の附則を付けてから三年たつわけですけれども、何か出さなくちゃいけないという三年前の夏に、当時は公明党と民主党はお互いに調整をしながら抜本改革案というのを提出された。それから、自民党はたしか六増六減とかという案を言っていて、抜本案を提示されなかったんですね。そういう意味では、あの時点では、自民党は明らかに、まあ法令違反といいましょうか、法律に書いたことを実行しなかったと。
 これは私はゆゆしきことだと思うんですが、誰も言いません。その後の最高裁の判決を見ても、自分で作った法律を自分で守らなかったと。あれは民主党と自民党の共同提案なんですね、二十四年のときの法律は。自分で出しながら守らなかったんですよ。そのことに対する言及はないし、メディアも一切報じない。結局、自民党は抜本案を附則に反して作らなかったけれども、日本国中誰もそのことについて異論を唱える人はいなくて今日まで来て、しかし明らかにおかしかったという実態は残ったんです。しかし、もう過ぎてしまいましたから、誰も何も言わない。
 そして、三年前、二十七年に、今度はまた次の選挙に向けてやらなくちゃいけないというわけで、そのときにさっき言われた附則七条が付くわけですね。同じ中身なんですが、そのときに、特にという言葉が付いてきたんですね。私、ちょっと、脇さん、今度、特に付けておきましたからと言うから、安心してくださいと言うから唖然としたんです。法律で決めたら、あっ、特にじゃない、必ずですね、失礼、必ずという言葉を付けた。必ずなんて付けなくたって、法律に書いたら必ずやるんですよ。必ずと書いたから強くやるんだなんということは法律にはないと私は思うんです。法律に必ずなんという言葉を出すこと自体、法律に対する冒涜ではないかとすら私は思って、思わず笑うしかなかったんですが、とにもかくにもそういう附則を付けて、そして今日に至るわけですね。今、国会議員の皆様方は、その附則七条の責務を、国民に対する責務を有していらっしゃるんです、次の選挙までに抜本改革をするんだと。
 そこで、今出ている案、いろんな案が出ていらっしゃるようですが、自民党案は本当に抜本改革なのかというと、私はとてもそれは信じられません。当時、二十七年の時点で附則を付けた途端に、現行の二つの合区の十増十減案というのは、これは抜本改革ではないと宣言したに等しいんですね。だからこそ、次の選挙までにちゃんとやりますよということを言ったわけですよ。だから、今度は、今度こそ出てくるだろうと。今ここで議論すべきは、まさに抜本改革をこそ議論すべきなんです。
 ところが、一つ事情が違っていまして、去年の最高裁判決は合憲だと言ったんですね。今までの二回は、二十五年選挙、二十八年選挙を迎えるに当たって違憲状態だったから、国会が違憲状態のままの法律で選挙に向かうということはあり得ないから、何らかの手当てはしよう、これは絶対に急ぐ話なんですよということは非常に納得できるんです。今は、次の選挙までに抜本改革を作るんだということは法律上の約束事ではありますが、急ぐ必要はないんです、合憲なんですから。堂々と胸を張って、今ある合憲の法律でもう一回選挙やればいいんです。参議院選挙というのは二回で一回ですから、私は、だからそれは全然構わない。そんなことよりも、むしろ抜本改革をこそ出すべきだ。自民党は、これが抜本改革ですよというのを胸張って出せば、過半数をお持ちなんですからそれは通るんです。しかし、それは無理やり通してはいけない。皆さん方の調整の中できちんと通すべきだ。その抜本改革というのが出てこない。
 あろうことか、過日の党首討論で安倍総理は臨時的措置とおっしゃった。臨時的措置が抜本改革であるはずがないですよね、党首がそう言っているんだから。私は、法の支配ということをあちこちで言われている安倍総理が、今、法的な責務、責任を国会議員は全て負っているわけですよ。俺はあの法案反対だったから知らないとは言わせない。法律である以上は全ての国会議員にはその責務がある。それで、法の支配と日頃言っている人が足下の法の支配は一体どうなっているんだと私は唖然としましたが。
 しかし、野党も野党ですね。そういう答弁を聞きながら、じゃ、今我々に課せられた責務との関係はどうなっているんだという問いかけさえしないと。与野党とも課せられた責務を責務と思っていないじゃないかと実は私は疑っていましてね、そのことは法律を作るという立場において極めて私は大事だと思うんです。しかし、メディアも報じなければ、誰も言わない。国民は知りません。
 しかし、私はそれではいけないと思う。私だけが違うのかもしれないけど、法律というものはもっと真剣に向き合ってほしい。法律で書いたことは必ずやる、やらなかったら誰かが責任を取る。今、日本中に蔓延している無責任状態というのは、そういうことがきちんとなされていないんじゃないか。国権の最高機関たる国会がそんな無責任であっていいわけがない。
 よくメディアが権力の監視なんて言っていますが、国権の最高機関であるそういう監視は一体どうなっているのか、メディアもそこが抜けているんじゃないかと、そのように思っていまして、余り悪口ばっかり言っちゃいけませんが、誠に心配しておりまして、どうか皆さん、胸を張ってこれが抜本改革だと言えるものを、法的な責任を果たしていただきたい。お願いしたいと思います。

○足立信也君  今、抜本改革案なんてとんでもないと言われた自民党の発議者にお聞きします。
 前回の質疑で石井発議者が、これは抜本改革案、抜本的な見直しだと、そういうふうに説明されました。それはお考えでしょうから、それはそのままお聞きしますけれども、ということは、この案が成立したら、抜本改革案とおっしゃっているわけですから、しばらくはこの制度でいく、最低裏表、今二回で一回という脇さんから話ありましたけど、最低それ掛ける二、十二年間ぐらいはこの案でいくんだと、そういうつもりでいいんでしょうか。

○委員以外の議員(岡田直樹君)  お答え申し上げます。
 先ほど脇参考人からもお話がありました二度の違憲状態判決を受けまして、平成二十七年、公選法改正が行われました。その附則には、今お話がありましたとおり、検討条項がありまして、参議院の在り方を踏まえ、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、必ず結論を得るとされているところであります。
 この公選法改正に従って、二十八年に選挙が行われました。四県二合区が実施をされたわけであります。こうして実際に選挙をやってみると、やはり対象県では投票率の低下あるいは合区反対などと書かれた多くの無効票が出ると、こうした合区への不平等感、不満感というものが地域から際立ってまいったわけであります。そして、地方六団体の合区解消に関する決議、現時点で三十五もの県議会で採択されている意見書のとおり、都道府県単位の地方の声を国政に届けられる選挙制度を望む、そうした地方の声にどう応えるかということも、現実に今我々に求められていることだと思います。
 決して法律を軽視することなく、この四県二合区の単純な解消ということは、我々今回それを見送ったわけであります。しかしながら、やはり必ず一票の較差を再び以前のように大きくならないようにするという努力はしなければなりません。投票価値が最も軽くなっている埼玉県選挙区の定数を二増加して、選挙区間の最大較差を三倍未満の二・九八五に是正するのはこうしたことのゆえんであります。
 さらに、比例選挙におきましても、昨日来申し上げておりますように、現状の非拘束名簿に一部拘束式の特定枠を導入することによって、地方も含めた様々な少数派あるいは多様な民意をすくい上げると。こうして国政上有為と言い得る人材に特定枠を活用し、合区問題にもある程度対応しようと考えておるところであります。
 このように見れば、こうした様々な検討を踏まえて、次の通常選挙に向け、地方の声、多様な声を国政に反映させるという参議院の在り方を踏まえて一票の較差を是正している本改正案は、次の通常選挙に向けての一つの抜本的な見直しに当たると考えているところでございます。
 なお、この制度を継続させるかというお尋ねもございました。これにつきましては、我が党といたしましては、憲法改正による合区の解消を目指して条文イメージも提示をさせていただいておりまして、今後とも取り組んでまいりたいと思います。そうした憲法改正が実現し、それを受けて公選法の改正によって合区を解消して都道府県単位を選挙区とする場合に、比例選挙の特定枠等についてどのようにするかも検討されることになろうと、そういうふうに考えております。

○足立信也君  いや、岡田さん、これ政府答弁だったら私止めていますよ。
 前半部分はこの前の審議で抜本的見直しだとおっしゃったと、それはもう聞きましたと。ですから、どれだけ続けるんですかという話の中で、じゃ、申し訳ないですが、そういう答弁されたので、憲法改正がされない限りこのまま続ける、それでいいですね。自民党はそういう考えですね。

○委員以外の議員(岡田直樹君)  憲法審査会等において、今国会では一回だけ自由討議が開かれておりますけれども、これを各党各派に丁寧にお示しをし、その合意形成をお願いを申し上げて、しっかりと我々は憲法改正に向けて進んでいく、そうしたときにこの制度設計というものをどうするかということについては併せてセットで考えていくことになろうと思っております。

○足立信也君  お聞きの皆さんはお分かりだと思います。とても抜本的改革とは言えないと我々は考えますが、抜本的見直しであると。そして、これは憲法改正をするまではこのまま抜本的な改革なんだから続けるということを暗におっしゃっていると、そういう理解をします。
 それでは、国民民主党の発議者の方にお聞きいたします。国民民主党案の趣旨説明では、これは抜本改革案ではないと、そういうことを説明されましたし、検討の項目でかなり具体的な、詳細な内容が検討項目として挙げられております。そこで、この国民民主党案は抜本改革案という位置付けなのかどうか、それから検討項目に書かれてあることは何を目指して何を検討すべきだというふうに書かれてあるのか、御説明お願いします。

○委員以外の議員(大野元裕君)  足立先生にお答えを申し上げます。
 平成二十七年の改正公選法が、附則におきまして、必ず結論を得るという附則がございます。これに伴いまして、抜本的な見直しに向けた努力を行うべく、参議院の改革協議会選挙制度に関する専門委員会が平成二十九年四月に立ち上げられ、可能な限り多くの会派、政党が合意できるよう抜本的な見直しに向けた努力が行われてきました。しかしながら、この努力は、専門委員会が積み上げた議論を踏まえることなく突如として自民党が案を提出し、議長が調整努力を放棄したことによって終了させられてしまいました。
 国民民主党は、現在でも、抜本改革に向けた各党の協議を継続すべきであるという立場であります。しかしながら、数を背景にした自民党が会期中の改正案の審議、採決を目指す構えであり、かつその案が専門委員会の議論を踏まえず、御都合主義で国民不在の案である以上、大変遺憾ではございますが、我々としては、今回の改正では、緊急避難的に最高裁で取り上げられた投票価値についてのみ是正をする、そして、その上で、十七回にわたり開催された専門委員会での議論を踏まえた考え方を盛り込んだ抜本的見直しを義務付ける、そういう検討を加えたものでございます。
 二番目の御質問でございますが、平成三十四年参議院選挙に向けた抜本改革について我々は附則で示しております。それは、憲法が要請する投票価値という観点からの議員一人当たりの人口較差について、単なる数合わせにとどめるのではなく、二院制の下での参議院の在り方を根本的に問うことを第一に求めています。そのため、平成二十七年の改正案にあった参議院の在り方を踏まえという部分に、二院制の下にという文章を付け加えさせていただきました。
 また、投票価値及び投票機会の平等のみならず、最高裁も認めているとおり、政治的な一つのまとまりを有する単位としての都道府県の意義やあるいは実態を踏まえて、専門委員会でも多くの委員から御指摘のあった過疎と過密という背中合わせの問題の中でも厳しい地域の声を都道府県を単位として国政に反映することの重要性に重きを置き、各都道府県の区域による選挙区において議員が選挙されるようにすることを考慮する事項に更に加えさせていただきました。
 そしてもう一点、専門委員会でも議論になったとおり、比例区と選挙区の在り方についても検討を加える、その必要から、平成二十七年改正案にあった参議院の選挙制度のみならず、そこに比例代表選出議員の選挙及び選挙区選出議員の選挙から成るという文章を加えたものでございます。
 選挙制度改革は、国民の負託に応えるべく、参議院がいかなるものであるべきかという長い間の問いに答える必要があり、この問題に背を向けて、私利や党利に基づく御都合主義的な制度改革にとどめるべきではないという国民民主党としての考えをこの検討事項に入れたつもりでございます。

○足立信也君  今の御発言は、自由民主党の案も、それから国民民主党の案も抜本改革案ではない、しかし自民党が出してきた案よりはいいだろうと、そして検討すべきことはこういうことだというのを明示したと、そういう答弁だったと理解いたします。
 そこで、先ほど脇参考人もおっしゃられておりました安倍総理の党首討論での発言です。この中でポイントは二つあったと私は思います。一つは、一県に一人の代表は必要であるという要請に対する答えだと、これが一点。二点目は、一票の較差の問題を解決しなければならない、この二点だったと思います。
 私は、この合憲と判断されたことを考えると、それから一県に一人の代表が必要であるという要請に対する答えだということは、どちらも認識が間違っていると私は思います。その点について、自民党の発議者はどのように捉えていますか。

○委員以外の議員(石井正弘君)  お答えいたします。
 総理の党首討論における発言についての御質問がございました。
 総理の憲法解釈、認識等がどうであるのかといった点も今お尋ねがあったわけでございますけれども、参議院は各都道府県から少なくとも一人の参議院議員を選出できるようにするために憲法改正をしてほしいと、こういう地方からの要望がありまして、現在でもそういう御要望があるという事実がございます。こういった要望も受けて、参議院におきまして種々議論をしてきたところであります。
 そういう意味におきまして、総理は党首討論の中で、一県に一人の代表は必要であるという声も地方から強いという中においてどのように解決をしていくかということ、これが大切だということを発言をされているものと承知をしているわけでございますが、憲法解釈との問題でいけば、四十三条におきまして、御案内のとおり、国会議員は全国民の代表であると、こう規定しております。
 そもそも、選挙区から選出されるということ、このこととは全くこれは矛盾をしないということが最高裁の判決でございまして、この憲法の条文によって、選挙区から選出されたということで、選挙民との関係におきまして、例えば選挙民から何らかの指図があってこれに拘束されるといったようなことはないんだと、こういう解釈があるわけでございます。独立した全国民の代表として私ども参議院議員は行動すべき使命を有していると、これが最高裁判決の趣旨でございまして、そういった面から、総理のこの憲法認識についての発言は誤りはないものと承知をしているところでございます。
 また、総理は、一県に一人の代表は必要であるという要請の答えとしてこれを解決をしていかなければいけないんだという思いを述べられたわけであります。これにつきましては、先週金曜日の質疑でもありましたとおり、合区解消を求める六団体の決議、あるいは、三十五もの県議会におきまして、都道府県を単位とする区域で選出された者の国政参加を求める意見書等が採択されているということでございまして、こういったことから、合区を解消して各都道府県から少なくとも一人の参議院議員を選出することができるようにと地方から強く求められているという現状であります。地方六団体によって開催された四月二十七日の合区の早期解消促進大会、これがございましたけれども、これに参加された多くの各会派の皆様方におかれましても、今のような思い、地方の考え方、それを感じられた方も少なくないのではないかと承知しているところでございます。
 こういった中で、私ども自由民主党といたしましては、憲法改正におきまして、先ほど来お話をしております、岡田議員から御答弁をさせていただいておりますとおり、少なくとも各都道府県から一人の参議院議員を選出できるように目指してきたところでございますが、時間的な問題もございまして、今回、ひとまずこれを見送るその代わりとして、埼玉選挙区の定数を二増、そして、現代社会における民意の多様性に対処する中で、人口的に少数派ともいうべき条件不利地域の声を国政に届けるような活用も可能となる拘束式の特定枠を全国比例区の一部に導入ということにしようとするものでございます。
 今回の我が党の改正案は、合区問題にある程度対応できる法律改正上ベストなものであると、このように考えているところでございますが、今後しっかりと全ての都道府県から少なくとも一名の参議院議員が選出できますように、引き続き憲法改正による合区解消への理解が得られますように取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。

○足立信也君  最後に脇参考人にお聞きしますけれども、結果として、自民党のこの比例区の選挙の方式は、総理がお答えになった一県に一人にはならないということは皆さんも御存じのとおりだと思います。いつまでそういう詭弁を弄するんでしょう。
 そこで、脇参考人にお聞きしたいのは、今まで裁判は選挙区の一票の価値、投票価値の平等ということで争われてきましたが、この比例区の拘束式を入れるということは比例区にも一票の投票価値の不平等を生むことになる。後で行田さんが質問されるようですので詳しくは申し上げませんが、一人一票の形で比例区に投票するのに、個人票が非常に少ない拘束式の方が優先的に当選するということになれば、ここにも一票の投票価値の不平等が生じるわけですよ。この自民党案の、比例区の定員を四増やして、そして拘束式と非拘束式を併存させるというこの考え方、これについて脇参考人の御意見を伺いたいと思います。

○参考人(脇雅史君)  運用の問題もあるんですが、比例区の定数を増やして、今自民党がお考えになっているように、鳥取、島根あるいは徳島、高知から必ずそれを出すんだという運用をされますと、かつて自民党は小選挙区二十幾つのときに三つしか取れないこともありました。民意によっては自民党が取れないときがあり得るんですね、一人区の中で。しかし、自民党が比例区として必ずやったら、それはまず間違いなく当選するんですね。ですから、地域の代表として比例区をそういう扱いをするということは民意によらない結果が出る、それはどう考えるんだということがありますし、また選挙を戦う立場からすれば、何もしなくて当選というのはちょっと言い過ぎですけど、そういう人と一生懸命はいずり回る人と戦うという不合理もある。
 この案は、自民党がいろんな知恵を出して何とか今ある問題点を解消しようとして出したことは分かるけれど、もしこれを一般の有識者に選挙制度を考えさせたら、この案は出てくるはずがないと私は思います。選挙制度は国民のためにあるのであって、自民党のためにあるのではない、そのことを本当に深く考えていただいて、民意をいかにうまく反映させられるかと、本当に原点に立ち返って考えてくださいよ。お願いします。

○足立信也君  これはもう単なるゲリマンダーですよ。この決め方も含めて、これを誤ると参議院に対する国民の信頼は失墜しますよ。それを肝に銘じて今後の審議に生かしていただきたい。与野党を問わず、是非お願いします。
 終わります。

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